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Interviewインタビュー

Profile

水工・環境事業部 環境グループ 山下 あづさ

熊本大学 大学院理学研究科卒
1999年入社

Q1.現在の仕事内容

一言で表せば環境調査です。河川や道路などをメインに当社がインフラ整備の計画を行う上で、主に堤防や護岸や橋梁を手がける際、工事によって元あった環境をどうしても崩してしまうことになるので、現状の環境をよりよい形で残しつつ、適切なインフラ整備が実現するためにサポートしています。そのため、日ごろは河川や道路周辺の環境を調べあげることを通じて、各地点の工事によってどのような環境(動植物)が失われる可能性があるか、または環境を崩さない工事の進め方、あるいはその環境を一時的に別の場所に移す方法などを考えています。これまでに魚や貝類、植物などの「引越大作戦」を実施したこともありました。人知れず地道に川に入り生物の生態調査を行う一方、堤防の法面にひとつにしても、地域の植生に適したものにする方法なども考えているのです。

Q2.入社したキッカケ

私が就職戦線に立った頃は、いわゆる就職氷河期で、受験先が限られるような状況でした。また、同じ学部の卒業生達は、教職関係への就職がほとんどでしたが、当時私はできればもっと、生物と関わり合う仕事がしたいと考えていました。ですから必然的に民間企業や研究職に携わるしかありませんでしたね。当社に入社したきっかけは、大学のOB・OGの先輩からの声で実現したアルバイト体験でした。自分の積み重ねてきた勉強が、“意外な”形で仕事に活かせることをまざまざと知ることができ、環境調査の仕事に自然と惹かれていったのを今でも覚えています。思えばあれから16年…。一貫してこの仕事を続けられているのですから、当時の先輩がたはじめ、この職場環境に心から感謝しなくてはなりません。

Q3.仕事のやりがい
環境調査を通じて常々感じているのは、自分たちが気づかなければ、気づかぬうちに消えてしまう運命にある環境が多いということです。例えば堤防なら、昔は一律に芝生をはっておけばいいなどの風潮もありましたが、現在はそうでないんですね。環境の特徴を知らなければ、外来種が入ってきたり、かえって災害が起こりやすくなったりなど、様々な問題を抱えなくてはなりません。河川や道路をとりまく環境の“性格”に見合った整備が行われるように、事前に環境の実体を調べておくことは重要なのです。小さなことの繰り返しですが、最近は特に、未来の世代によりよい環境を残していこうとする機運の高まりも感じます。私は2人の子の母親ですが、いつの日か、橋とかダムとか大きなインフラを見せて、「母の会社がこの環境を守ったんだぞ!」と胸を張って言ってみたいものですね。
Q4.会社の雰囲気
それぞれの部署が高い意識と専門性をもっているので、互いに連携し発注者に対して万全のフォローや提案ができる点は、当社独自の強みと思っています。職場はまだ女性社員の数こそ少ないですが、在籍する女性職員は長期的に勤めておられるかたが多く、結婚や出産など、自分のキャリアを心配しなくていい環境もあり、働きやすさを感じます。女性としての多様な働き方に、理解を示してくれる仲間達に恵まれているのも大きいですが、明確な意志とやる気を示せば、きちんと道を敷いてくれる会社だと思いますね。逆を言えば、仕事の性質上、生半可な気持ちだと続けていくのは難しいと思います。私の場合は現在、子育て真っ最中ですし、時間を明確に区切って仕事を進めなくてはなりません。そのおかげか、今はかえって時間のつかいかたをシビアに考えられるようになったと感じます。
Q5.女性社員の働きやすさ

当社は私が入社した頃から、社員の事情に応じて上司が柔軟に対応してくださる環境がありました。また、産休でブランクがあったとしても、これまで積み重ねた技術や経験を無駄にするのは悔しいですよね。2度の出産を経験した私ですが、現在も時短勤務のなかで、出産前と同じ部署で同じ仕事にあたれていますし、他部署では子育てしながらフルタイムで勤務している女性社員もいます。個々の希望に添った働き方をするのは当然といえると良いのですが、組織によっては実現していくことに難しい面が多いのが現実かもしれません。技術系の女性職員で産休・育休制度を利用したのは、私が初めてということで、今後利用できる制度は積極的に使わせてもらいながら、自分に続く女性技術者の働き方のよきモデルとなれればと思っています。

皆さまへのメッセージ

意志があれば、実力を活かせる職場です。
女性技術者としてやりがいをみつけやすい仕事ですから、どんどんチャレンジしてください。